介護保険

コロナ感染してしまったら 介護サービスの利用の中止から再開までの経緯

関西でケアマネジャーをしています。向日葵です。日々の生活でコロナ感染にかからないように気をつけながら過ごしています。三密を避けること、手洗いうがいマスクを徹底しています。

長く続くこの生活に流石に疲弊してきています。気持ちもなんだか沈みがちですし、いつも疲れている気がします。マスクとフェースガードをして事務所で仕事をしていたら視力が落ちてしまいました。きっとフェースガードの影響だと思われます。

これもコロナの弊害なのでしょう。こんなに努力をしていても介護業界ではコロナ感染の報告はあとを経ちません。利用者様からも「コロナに感染してしまった」と相談を受けその対応をすることがおおくなりました。

実際に利用者様が、コロナ感染してしまったら回復までにどの様な経過をたどるのでるのでしょうか。介護現場で実際にわたしが経験している情報や取り組みを一番わかりやすい事例をひとつ取り上げて今日は皆さんにお伝えしたいと思います。

デイサービス中に発熱した利用者様の事例

独居の利用者さま。いつもデイサービスへ行くのを楽しみにされてます。デイサービスで知り合った友人や馴染みのスタッフとの交流が一番の楽しみだといつも話してくださいます。

自宅のお風呂に一人で入るのには不安があり週2回のデイサービスで介助を受けています。ご自宅では転倒予防のための電動ベッドや手すりなど設置がされ安全な住環境が整っています。

デイサービスの利用中に発熱が!

今日もいつものようにデイサービスの準備を済ませ、朝の検温も平熱。体調も変わりなしということでマスクをしてデイサービスの利用をしています。施設到着時の検温も問題なし。

お風呂に入って、食事をしてひと休みしているところで「ん?なんだか熱っぽい」ということで検温。37.9度の発熱。デイサービスの決まりで、自宅へ帰ことに。

デイサービスから緊急連絡先であるご家族へ発熱の報告。「お迎えをお願いいたします」と施設より連絡を受けご家族送迎で帰って行かれました。

ケアマネにもデイサービの相談員から「発熱のため家族送迎を依頼し早退した」と報告がありました。

ご家族の判断で発熱外来受診を行った結果

ご家族がその日のうちに発熱外来予約され、利用者様は受診をされました。「きっと風邪だろう」とご本人もご家族も思っていたとのことでしたが検査の結果なんと「陽性」

直ぐにご家族から結果の報告と今後の対策や支援についての相談の連絡が入りました。

コロナ感染報告を受けたケアマネの対応

ご家族から相談を受け、療養期間中はデイサービスの利用は中止。一緒にデイサービスの送迎や発熱外来の支援などで長時間ともに過ごしたご家族も濃厚接触として行動したほうが良いということをお伝えしました。

とにかく保健所からの連絡や指示を待つことにしました。すぐにデイサービスとコロナ感染の情報共有を行い、施設も保健所へ連絡。営業についての指示を待ちます。

サービスを利用している福祉用具の事業所にも報告。直近の訪問がないかの確認や療養期間が開けるまでの訪問を中止してもらえるようお願いしました。事業所内のケアマネや上司への報告も行いました。

直近で利用者宅への訪問があればわたしも感染リスクがあり会社で抗原検査を受けたのち陰性であっても3日間は体調観察のため自宅待機となります。今回は当てはまらず通常通りです。

コロナ感染された独居の方の日常生活支援はどうなる

新たに、訪問介護のサービス利用を計画し依頼をかけることは困難であり「ご家族支援」をお願いしました。保険者である市のHPには「コロナ感染してしまった方」や「濃厚接触者となった方」への情報や使えるサービスなどが掲載されています。都道府県のHPも同様です。

ご家族に紹介し回復すまでのみちしるべとしてもらうようにしました。

ハイリスク者として医療機関へ入院へ

保健所から連絡がきて利用者様は持病があり「ハイリスク者」として呼吸器専門の医療機関へと入院となりました。入院先で必要な治療やケアが受けられることとなりました。

しかし、ご家族は救急車にも同乗できず、お見舞いもできないとの条件で、入院先での体調の変化がどうであるのかを知るすべがありませんでしたので不安を抱えています。

こちらでは来たるべき退院に備えて入院先との連携を図り、利用者情報を提供し、入院前と退院時の状態に大きな変化が見られれば知らせてもらえるようお願いしていました。

デイサービスは保健所の指示でこう動く

保健所からの聞き取りの結果、デイサービスでは感染対策がしっかりと行われており「濃厚接触者の該当なし」と判断され通常通りの営業が許可されました。施設内の消毒も施設で行われています。

デイサービスの他の利用者様にも「何日ご利用の方からコロナ感染がわかった」ことの報告と保健所から「通常営業の許可」が出ていることが通知され、直近のご利用に関する意思確認がサービス利用者全員に行われました。

地域包括支援センターや関係の居宅介護支援センターへの通知も行われコロナ感染の状況や対策をを周知しています。

退院して元の生活へサービス再開

療養期間を終え大きな体調の変化なく退院となりました。発症から10日たち症状も軽快。プランの変更も必要なくサービス再開できるようになりました。ご家族も、体調の変化なく経過され元の生活へと戻れるよにうになりました

デイサービス再開を前にしてコロナ感染による営業停止のお知らせが届く

デイサービスで発熱してコロナ感染してしまった利用者様は順調に回復され元の生活に戻れるようになったのですが、今度はそれぞれ利用日の違う他の利用者数名から発熱、コロナ感染した事がわかったとデイサービスより連絡を受けました。

保健所の指示で数日間の営業停止となしました。これにより、利用再開が数日延期となり、その間ご家族に支援をお願いすることになりました。

デイサービスから地域包括センターや関係居宅介護支援センターへ再度感染状況や営業停止の通知が出されました。こちらも事業所内のケアマネと法人へ報告しています。

今度こそデイサービスの利用再開へ

程なくし、デイサービス営業再再開の通知が届き、いつもどおり楽しみにしているデイサービスを利用できるようになりました。デイサービスではコロナ感染の予防をしっかりおこなていますが、このようにいつ感染者がでてもおかしくはない状況下です。

まとめ 

今回のケースでは通っているデイサービスの利用中に発熱し検査によりコロナ感染がわかった方が、療養期間中は代替えサービスが受けられず、家族介護となっていたこと。

持病があり間もなく入院治療となったが順調に回復していき元の生活へ戻れるようになったことの経緯や周囲の取り組みなどを現場ならではの視点を交えご紹介してきました。

また、利用されているデイサービで後日、別の日にサービス利用されている方々からの感染がわかり保健所の指示で営業停止となったことについても触れています。

他の通所系サービスでも同じようにコロナ感染の通知が届きますし、利用者様だけでなく介護職員も感染しているとの情報を受けています。コロナ感染は他人事ではなくもう身近な存在になっていますね。

感染してしまったら、濃厚接触者になってしまったら、ご自身の保険者である市町村のHP、都道府県のHPで情報を入手しましょう。感染対策には特に手洗いが大事です。アルコール消毒は手洗いができないときの対策です。

変異するコロナウイルスですがウイルスの生き残ろうとする性質から感染力は高くなっていますが弱毒化していくのだと仕事で関わる薬剤師さんからもお聞きしました。怖がりすぎず引続き感染対策と健康管理を行い乗り切りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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